
会社員から独立すると、これまで給料から自動で引かれていた税金や保険料を、すべて自分で払うことになります。「何を・いつ・いくら払うの?」を知らないと、あとで請求が来て青ざめることも。この記事では、フリーランスが払う税金・社会保険の種類と目安、支払い時期を、はじめての方にもわかるように整理します。
- ✓フリーランスの主な負担は「所得税・住民税・国民健康保険・国民年金」の4つ(+消費税)
- ✓住民税や国保は前年の所得をもとに“後払い”。手元にお金を残しておく意識が大切
- ✓税金は所得(売上−経費)が基準。経費と控除を正しく計上するほど負担は下がる

フリーランスが払う税金・保険は主に4つ
フリーランス・個人事業主が納めるものは、大きく分けて次の4つ(該当する人は+消費税)です。
- 所得税(国の税金)
- 住民税(お住まいの自治体の税金)
- 国民健康保険料(医療保険)
- 国民年金保険料(公的年金)
- 消費税(課税事業者・インボイス登録者など、該当する人のみ)
厳密には税金と社会保険は別ものですが、「毎年かかる固定的な負担」としてまとめて把握しておくのがおすすめです。
① 所得税(国税)
所得税は、1年間の所得(売上 − 経費 − 各種控除)に対してかかる国の税金です。税率は所得が多いほど高くなる累進課税(5%〜45%)で、確定申告で自分で計算して納めます。報酬から源泉徴収されている場合は、その分は前払い済みで、確定申告で精算されます(仕組みは源泉徴収の記事へ)。納付は原則、翌年3月15日までです。
② 住民税(地方税)
住民税は、前年の所得をもとに計算され、翌年に課税される税金です。おおよそ所得の約10%(所得割)+定額の均等割が目安。確定申告をすれば、その情報が自治体に共有され、6月ごろに納付書が届きます。年4回の分割または一括で納めます。独立1年目は前年が会社員でも、2年目以降にフリーランスの所得に応じた住民税が来るため、「後からまとまって来る」点に注意です。
③ 国民健康保険・国民年金
国民健康保険料は、前年の所得をもとに計算され、金額は自治体によって異なります(所得が高いほど上がり、上限あり)。国民年金保険料は所得に関係なく定額(月およそ1.7万円前後・毎年改定)です。どちらも会社員時代は労使折半でしたが、独立後は全額自己負担になります。国民年金には「付加年金」や「国民年金基金」などの上乗せの選択肢もあります。
④ 消費税(該当する人)
売上にかかる消費税は、これまで年間売上1,000万円以下の多くのフリーランスは免除されてきました。ただしインボイス制度に登録して課税事業者になった場合などは、消費税の申告・納付が必要です(当面は負担を抑える経過措置あり)。自分が対象かどうかは、インボイスの記事で判断のポイントを整理しています。
いつ・いくら払う?年間スケジュールの目安
おおまかな年間の流れは次のとおりです(自治体・状況により前後します)。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2月16日〜3月15日 | 確定申告・所得税の納付(消費税は3月末など) |
| 4〜6月ごろ | 国民健康保険・国民年金の年間通知 |
| 6月ごろ | 住民税の納付書が届く(以後、分割で納付) |
| 通年 | 売上・経費の記録(申告の備え) |
ポイントは、所得税だけでなく、あとから来る住民税・国保のために手元資金を残しておくことです。
払いすぎ・払い忘れを防ぐには
負担を減らすコツは、①経費を漏れなく計上する、②各種控除(基礎・青色申告特別控除・社会保険料控除など)を使う、③納税用のお金を毎月よけておくことです。「いくら稼いで、いくら残るのか」を普段から数字で把握しておくと、納税シーズンに慌てません。無料ツール「筋肉質財務」なら、案件を入れるだけで手取りや税金の目安まで自動で見える化できます。経費の詳しい話は経費の記事もどうぞ。
まとめ
フリーランスの主な負担は、所得税・住民税・国民健康保険・国民年金の4つ(+消費税)。住民税や国保は前年所得ベースで後からまとめて来るため、手元資金の確保がカギです。税金は所得が基準なので、経費と控除を正しく使えば負担は下げられます。全体像は確定申告のやり方ガイドもあわせてご覧ください。
