カテゴリー: 確定申告・税金

フリーランス・個人事業主の確定申告と税金に関する記事一覧。青色申告のやり方、必要書類、経費・控除、消費税・インボイス、節税まで、初めてでも迷わないよう実務目線で解説します。

  • 消費税の簡易課税とは?本則課税との違いと選び方【フリーランス向け】

    インボイス登録などで消費税を納める立場になると、次に迷うのが「本則課税」と「簡易課税」どちらで計算するかです。選び方しだいで納税額も手間も変わります。この記事では、簡易課税のしくみと、本則・2割特例との違いを、フリーランス目線でやさしく解説します。

    結論:消費税の計算には本則課税(受け取った消費税−払った消費税)と簡易課税(受け取った消費税×みなし仕入率で概算)があります。簡易課税は経費が少ない業種ほど有利になりやすく、計算もラク。ただし基準期間の課税売上5,000万円以下+事前の届出が条件。インボイスで新たに課税事業者になった人は、まず期間限定の「2割特例」と比べるのがおすすめです。

    消費税の納め方は2種類(本則・簡易)

    消費税は、お客さんから預かった消費税から、自分が払った消費税を差し引いて納めるのが基本です(本則課税/原則課税)。ただし、仕入れや経費の消費税を1件ずつ集計するのは手間がかかります。そこで、売上の消費税だけから概算で計算できるのが簡易課税です。

    簡易課税とは?(みなし仕入率)

    簡易課税は、「受け取った消費税 × みなし仕入率」を“払った消費税”とみなして計算します。実際の経費を集計せずに済むのがメリットです。みなし仕入率は業種(事業区分)ごとに決まっています。

    • 第1種(卸売業)… 90%
    • 第2種(小売業など)… 80%
    • 第3種(製造業など)… 70%
    • 第4種(その他の事業)… 60%
    • 第5種(サービス業など)… 50%
    • 第6種(不動産業)… 40%

    たとえばサービス業(第5種・みなし50%)で、受け取った消費税が50万円なら、払った消費税を「50万円×50%=25万円」とみなし、差額の25万円を納めるイメージです。フリーランスの多くはサービス業(第5種)に当たります。

    消費税の計算3方式の比較(本則・簡易・2割特例)
    インボイスで新たに課税事業者になった人は、まず2割特例を検討。

    本則課税と簡易課税、どっちが得?

    ざっくりの目安はこうです。

    • 経費(課税仕入れ)が少ない/利益率が高い → 簡易課税が有利になりやすい
    • 経費が多い・大きな設備投資をした年 → 実額で引ける本則課税が有利なことがある(還付になる場合も)。

    手間の面では簡易課税がラクですが、いったん簡易課税を選ぶと原則2年間は継続が必要など縛りもあります。どちらが得かは売上・経費の構成しだいなので、両方で試算して選ぶのが安全です。

    「2割特例」との関係

    インボイス制度をきっかけに、免税事業者から新たに課税事業者になった人は、期間限定の2割特例が使えます。これは受け取った消費税の“2割”を納めればよいという特例で、多くのフリーランス(サービス業)にとっては簡易課税(5割負担)より有利になりがちです。

    そのため、まずは2割特例が使えるかを確認し、特例の期間が終わったあとに簡易課税を検討する、という順番が分かりやすいです。インボイス全体の判断はインボイス、どうする?も参考に。

    使うための条件と届出

    • 基準期間(原則2年前)の課税売上が5,000万円以下であること。
    • 事前に「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出しておくこと(原則、適用したい課税期間の開始前まで)。

    「あとから簡易課税にすればよかった」と気づいても、原則さかのぼって適用はできません。届出の期限に注意しましょう。

    よくある質問(FAQ)

    Q. フリーランスは何種?
    A. ライター・デザイナー・エンジニア・コンサルなどのサービス業は第5種(みなし50%)が多いです。物販は第2種、製造・加工は第3種など、内容で分かれます。

    Q. 簡易課税と2割特例、両方使える?
    A. その課税期間ごとに有利なほうを選べる場面があります(2割特例が使える人は都度比較)。迷ったら税理士に相談を。

    Q. そもそも消費税を納めるのは誰?
    A. 基準期間の課税売上1,000万円超、またはインボイス登録をした人などです。全体像はフリーランスが払う税金で。

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    ※本記事は2026年時点の一般的な内容をまとめたもので、税務アドバイスではありません。みなし仕入率・条件・特例の期間などは変わる場合があります。実際の選択・届出は税務署や税理士にご確認ください。